関ヶ原の戦から十年後、石田三成の娘で北政所の養女となった辰姫が津軽家に嫁ぐ。藩主の信枚と睦まじい日々を送るも、その三年後に徳川家康の政略で養女・満天姫が正室として当主のもとへ嫁すことになる。父親同士が対立する立場にあった者が改めて「妻」として対立することになる。津軽に咲いた二つの花は、どのような花であったのか。

連載の九~十では、豊臣家の血を引く最後の姫君(秀頼の娘で後に千姫の養女となった)天秀尼(東慶寺の尼僧)や信枚と家督を争って敗れた信建の子、大熊などの新しい人物の登場により、辰姫に焦点があう章になります。

初出:『津軽双花』(講談社)2016年7月 
著作権者様に著作物使用料をお支払いして許諾をいただき、公開するものです。

◎主な登場人物
津軽信枚(つがるのぶひら)陸奥国弘前藩2代藩主。鷹岡城(のちの弘前城)を創建
辰姫(たつひめ)石田三成の三女で7歳の時に北政所の養女となる。北政所の勧めで津軽家に嫁す。満天姫が嫁して来た時は22歳
杉山源吾(すぎやまげんご)=石田隼人正重成(いしだはやとのしょうしげなり)石田三成の次男。津軽家にかくまわれ家臣となる
満天姫(まてひめ)家康の異父弟、松平康元の娘で、家康の養女として津軽家へ嫁す。この時25歳
蔦(つた)満天姫が福島家に嫁していた頃の女中頭で、津軽家の正室になることが決まってから呼び寄せた四十歳過ぎの侍女
天秀尼(てんしゅうに)秀頼の娘で、大阪落城の際、処刑を免れて千姫の養女となり剃髪して、鎌倉の東慶寺に入った。
大熊(幼名 熊千代)信枚の兄信建の子供

◆註釈(文中の表記、意味などについて参考までに)
眉宇(びう)まゆのあたり
再嫁(さいか)再婚
斬首(ざんしゅ)首を切ること
剃髪(ていはつ)特に仏門に入ったり出家したりするために髪を剃ること
勧請(かんじょう)ある神社の神霊を分けて、新設した別の神社にも祀ること
面従腹背(めんじゅうふくはい)表面だけは服従するように見せかけて、内心では反対すること
訪い(おとない)訪問
見罷う(みまかう)死ぬ
改易(かいえき)士分以上の者の社会的地位を落とす身分刑であるが、禄や拝領した家屋敷を没収すること
身籠もる(みごもる)妊娠する
公儀(こうぎ)将軍家。幕府
必定(ひつじょう)そうなるにきまっていること
閨(ねや)寝室
肝胆を砕く(かんたん)懸命に物事を行う。 心を尽くす
衆道(しゅどう)武士同士の男色や、主君と小姓の間での男色の契りを指す。主君と小姓の間では肉体的だけでなく精神的な結びつきを重視し、絶対服従の関係や絆を築く儀式のような認識もあった
脱藩(だっぱん)武士が自分の藩を離脱し、藩籍を放棄した行為
上意討ち(じょういうち)主君の命を受けて、罪人を討つこと
誰何(すいか)呼びとめて問いただすこと
刺客(しかく)暗殺する者
悪鬼(あっき)魔物、怨霊

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Sound:DOVA-SYNDROME
   By 田中芳典様
    
Photo、イラスト:フリー素材サイト様から
 作品中に使用している写真等は挿絵のようなイメージ画像ですので、ご承知おき下さいませ。
  

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2 Comments

  1. 由香里様、お疲れ様でございます😊ますます、面白くなって参りました🎉もう、どうなっていくのやら?✨産まれてくるのは間違いなさそうですね!✌️🎉🎉❤❤❤

  2. 暖簾を潜って…
    女将さんお晩でございます…
    在所はもう晩秋どころか初冬です… 今朝は寒い…寒い…布団にクルマッテも… とうとう二枚重ねの純毛毛布ひっかぶり凌ぎました…
    女将さん所は更に北国ですから更に寒かったでしょう…
    寒暖差が激しく為り御身、喉を大切にお過ごし下さい…

    「津軽双花九~十」聴かして頂きました…
    天秀尼の随分と可愛い声に女将さん苦労お察します…
    話しの展開が俄然面白く為り次回を楽しみにお待ちします…‼️‼️‼️

    感動の朗読をありがとうございます‼️
    感謝です…‼️

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