なぜ井上尚弥に接近戦を仕掛けなかった? 長谷川穂積が実況席で感じた“敗者アフマダリエフの誤算”「警戒心マックスになりすぎ」「接近戦でも厳しい」
スーパーバンタム94団体統一 チャンピオン井上弥大橋がWBA暫定王者 ムロジョンアフマダリエフウズベキスタン 2体差判定を納めたのが9月14日のこと 。およそ6年ぶりの判定勝利は井上が倒し に行かなかったことが話題を呼んだ。この 試合を実況席で解説した元王者長谷川小 さんはどう見たのか。独自の視点から分析 してくれた全2回の1回目後平へ衝撃写真 。これはえぐい。井上の右アッパーで アフマダリエフの顎が歪んだ決定的瞬間。 井上の超人的な神回避や実はあだらけ配線 直後のアフマダリエフの顔まで全て見る。 アフマダリエフの手が出なくなった1発目 のジャブ。井上陣陣営はアフマダリエフを キャリア最大の強敵と見てこの試合に望ん だ。相手が強かっただけではない。井上は 5月無名のラモンカルデナスマ2ダウンを 奪われていたことも不安要素の1つとなっ ていた。ただ長谷川さんは試合前ほとんど 心配をしていなかったという。 アフマダリエフは確かにいい選手ですけど 、僕は井上選手とは根本的にレベルが違っ ていると見ていました。危ないとすれば これまでのように攻め急いで倒しに行った 時くらい。そういう意味では安心して試合 を迎えました。井上は立ち上がり1発目の ジャブを的確に決めた。長谷川さんはこの パンチが1つのキーになったと見た。井上 選手のジャブが顔面に決まりましたよね。 真ん中ガードの隙間からアフマダリエフは あれをもらった時、パンチのすさを感じて 警戒心がマックスになったと感じました。 警戒心がマックスになりすぎてその後手が 出なくなった。倒されないようにしよう。 そういうボクシングになったように見え ました。互いが探り合う静かな立ち上がり ながら最強挑戦者はわずかなアクションを 通じて井上の強さを感じ取ったということ か。確かにその後アフマダリエフは井上の 多彩なフェイントに過剰と言えるほど反応 しているように見えた。普段の アフマダリエフはまず相手を分析してそれ から前へプレッシャーをかけていきます。 ところが今回は分析しきれない。分析でき ない井上選手の引き出しが多いからです。 あ、行けると思った瞬間でも井上選手は常 に狙っている。何も考えてないような 雰囲気を出しながら狙っているんです。 アフマダリエて状況を打破しなければいけ ないとは分かっていた。何度か前に出よう とするすぶりも見せた。従々分かってい ながら結局は何もできなかったということ だ。行きたくてもいけないという感じが ずっと続きました。応に生きかけたシーン もありましたけど、その度に引っかけられ たり、動かれたり、狙われたり、距離を 取られたり、空転させられて先のジャブを もらってしまう。もうどうにもならない 展開でした。アフマダリエフはパワーが あるのだから、もっと強引に距離を詰めて 接近戦を仕掛けるべきではなかったのか。 長谷川さんはそんな疑問にも首を横に振っ た。動かれて捕まえられないというのも ありますけど、例え接近戦に持ち込んでも 正気を見い出せなかったと思います。 パンチがない相手だったら強引に詰めて ごちゃごちゃした展開に引きずり込む手は あったかもしれません。でも井上選手は パンチが強い。ボディブローも的確に打つ 。アフマダリエフも実力者ですから接近戦 をしても厳しいと感じたんじゃない でしょうか。井上弥にヒントを与えた黒の ボクシング。井上はチャンスでも倒しに 行かずに自調した。打たせずに打つ。井上 が最後まで貫いたボクシングの延員を 長谷川さんは意外なところに求めた。あの 試合の日、昼にサウル、カネロ、 アルバレスとテレンスクロードの試合が 開催されましたよね。カネル相手に クロフードが結構足を使ってロープをしわ ずうまくサイドに動いていた。あの時僕は もし井上選手がこの試合をリアルタイムで 見ていたら参考にするというか意識するん じゃないかと思ったんです。当日 ラスベガスで開催されたビッグマッチ スーパーミドル94団体統一王者カネロと ウェルター級から3階級上げた黒の1戦は スーパースターのカネロが有利と見られて いたところが黒はカロをうまくいなして 判定がち3階級で4団体統一という異業を 成し遂げた。川さんの読み通り、井上は 試合翌日の記者会見でこの試合をライブで 見たと証し、自分がやりたいボクシングを 黒がやっていたので、そういう面では すごくいいイメージになりましたと 振り返っている。長谷川さんが続けるボク サーって試合が近づいた時の出来事が結構 頭に残るんですよ。残らない人もいるけど 僕の場合は残ります。例えば現役時代の ウィラポン第2戦の時試合の10日くらい 前のスパーリングで左アッパーがよく 当たったんです。よし、これを試合で 使おうとこの左ストレートをフェイントに した左アッパーは試合で結構当たったん です。これが試合の2ヶ月前とかの経験 だったら使わなかったと思うんですよね。 長谷川小が語る井上への共官。川さんが 南コフ落と思われたウィラポンナコルアン プロモーション対からタイトルを奪ったの が2005年4月のこと。翌年3月の再戦 で長谷川さんがウィラコンを9回TKOで 帰り打ちにした伝説の一戦だ。井上選手と 話していると僕は勝手に感覚的に似ている なと感じることがよくあるんです。だから 黒の戦い方は結構影響したんじゃないかな と思うんです。ロープをしったらさっ サイドに動く。もちろん練習でしていた 動きだとは思うんですけど、あの試合を見 た時にそう感じました。後編では井上の 技術をさらに詳しく分析した上で中谷ジト とのドリームマッチについても聞く。
なぜ井上尚弥に接近戦を仕掛けなかった? 長谷川穂積が実況席で感じた“敗者アフマダリエフの誤算”「警戒心マックスになりすぎ」「接近戦でも厳しい」
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