オダギリジョーが育った“普通とは違う家庭環境” 「自分の人格形成に強い影響を与えたのは間違いない」

20代前半のデビュー以来、圧倒的な存在 感を放ちながら独自の路線を歩んでいる 小田桐城さ。49 純風満パな俳優人生のその裏で映画を作り たいという思いを密かに抱き続けてきたと 言います。脚本、監督、編集、出演を担っ た最新策の公開を目前に控える今自身の 根源の部分にあるコンプレックスについて 語ります。全2回の1回目、後半に続く 写真。小田切りジ賛の際立つ存在感。 アスタリスク、アスタリスク、 アスタリスク。まずはコンプレックスと いう言葉にどんなイメージを持っています か?多くの人が社会の中で他者に認めて もらいたくて生きていると思うので、 コンプレックスは誰もが持っている 当たり前のものだと思っています。織田桐 さん自身にもコンプレックスはありますか ?いっぱいありますね。性格的にひねくれ すぎているところとか自分の根源の部分だ と思うのですが物心ついた頃には両親が 離婚していて母子家庭で育ったんです。 普通とは違う家庭環境で育ったことが自分 の人格形成に強い影響を与えたのは間違い ないと思います。父親がいないことを 隠そうとして友達に父親がいるかのような 言動をしたこともありました。世の中の 常識や当たり前のことに対して疑問を持っ てしまう自分の性格はそうした普通では なかったコンプレックスから生まれたの だろうと思います。普通とは違う家庭環境 で育ったことが映画や音楽にベクトルを 向ける言動力になったのでしょうか? そんなに綺麗な話ではないですけどね。 からあくまでも結果的にそうなっただけと いうか幼少の頃から母に仕事や用事がある 時は映画館に預けられることが多かったん です。そんな映画館の雰囲気が好きだった し、そこで多くの映画を見たことがこの 仕事に関心を持つきっかけにはなったと 思います。あの形ではなくても母との生活 は十分に幸せだったし、常識的な形が常に 正解ではないという思いを早い段階で 気づけたという意味では自分にとっていい 家庭環境だったなと思っています。才能の なさに打ちのめされるそう思えるように なったのはいつ頃ですか?芝居の勉強を するようになった20歳過ぎの頃からです 。何かを表現する上でコンプレックスが パワーになることがあるんです。 ネガティブな気持ちや経験って芝居に変換 するとパワフルに生まれ変わるんです。 普通に行く育っていたら今の自分の芝居や 表現には生きつかなかったと思っています 。誰かと比べることでコンプレックスを 感じることがありますが憧れが コンプレックスにつがる実感はありますか ?ありますね。映画を作っていても自分の 才能のなさに打ちのめされることがあるん です。なんであの監督みたいに オリジナリティが十分出せないんだろうと か、なぜ作品をあのレベルまで持っていけ ないんだろうとか色々と比べてしまうん です。でも憧れの才能と自分が持って 生まれた能力は違うものであって結局の ところ比べてもしょうがないんです。 それぞれ誰とも違う個性だからこそ魅力が あるんだと思うんです。憧れの対象と比べ ている段階では自分の良さにまだ気づいて ないんでしょうね。小田桐さんが演出、 脚本、編集を手掛けたNHKのテレビ ドラマオリバーナイヌ号手。この野郎 シリーズシーズン1が2021年、 シーズン2が22年に放送は監式化警察 権係かりのハンドラー青葉一松葬介だけに はなぜか相棒の警察権、オリバー小田桐が 欲にまみれた犬の着ぐるみのおじさんに 見えてしまうという奇設定で大きな話題を 呼びました。デビッドリンチや ジャンピエールジュネ、エミール クストリッツなどからの影響を感じる世界 観ですが、コンプレックスというよりは もっと無邪気な憧れを感じます。 おっしゃる通り僕はその辺りの映画監督に ずっと憧れを追い抱いてきました。 ティムバートン、テリーギリアム、 フェデリコ、フェリーニア、ティエル パオロ、パゾリーニ、ベルナー、 ヘルツオークなどもそうですね。でも彼ら のような作品が作りたいかと言うとそう いうわけでもないんです。そもそも自分が 何を作りたいのかが全てじゃないですか? 真似をするのではなく自分にしか作れない 作品を作れているか他の誰でもない自分の 個性とは何なのかそこをしっかり理解する ことが大切なんだと思います。映画の方、 織田桐さんが初の長編作品ある先の話19 年公開を取ったのは40代に入ってから でしたが、作り手としての自分の適正を しっかりと認識した上で制作されたの でしょうか?自分の適正を認識していたか と聞かれるとどうか分かりません。ただ6 年前のあの時でさえああいった何も起こら ないミニマリズムな作品は経遠される状況 でした。同員が見込めないだろうと 決めつけられ誰も作ろうとはしなかったし そもそも出資が集まるわけがないと思われ ていました。ただ普通の映画監督ではない 俳優田桐城のデビュー作としてあの作品に 出資してくれた方がいたんです。あの時の 日本であれを成立させることのできた監督 は他にいなかったのは確かです。そういう 意味では自分の立場を利用させてもらった し適正と言えるのかもしれません。ただ その結果としてイタリアの監督協会が選出 するベネツア国際映画祭ベニスデーズと いう部門に選んでもらえたのではないかと 思うんです。この時代によくこういった 作品に挑戦したという時が含まれていたの ではないかと感じていました。9月26日 に公開予定のザオリバー犬帽ー ムービーには池松さんを始め麻子さん吉岡 さん佐藤一さん長瀬正斗さんたしさんと いった早々たるキャストが集まっています 。これまで小田桐さんが積み上げてきた ものが大きいからこそこれだけのキャスト が集まったのではないかと思います。本来 なタイプの映画があって叱るべきなのに今 の日本映画は確実に同員が見込めるものに 偏っているように感じます。役者の中には もちろん人気作品に出たいという思いで 活動している人はいて、それはそれで否定 するつもりはないですが、自分が一緒に 仕事をしている方々の多くはもっと面白い 作品は作れないのかという純粋な鬱憤を 抱えている人だろうと思うんです。そう いう方々はオリバーのような自由で挑戦的 な企画を喜んで引き受けてくださるし やっと来たと楽しんでくれているところも あると思います。T4で逃げるのは もったいない吉岡さんエンジルちゃんとか さんエンジルう原富の会話に差別的という 言葉が何度も出てきますがオリバーは テレビドラマ版の時からチャレンジングな 表現や小ネタが多く盛り込まれています。 昨今の尖った表現がやりづらくなっている 状況に一績を投じたいという気持ちは 引き続きお持ちですか?脚本を書いている と頭の中に引っかかっているものが こぼれ出てしまうんですよね。その時の 時代性も含めてセリフに載せてしまうん です。今回も際どいセリフがいくつかある んですが、そういうネタはギリギリまで プロデューサーと話し合った上で一応撮影 はしておくんです。最段階でカットする こともダビング作業の時にPオンを入れる こともできるので、とりあえず現場では 思い残すことなく撮影しておこうという 姿勢でいます。その上でプロデューサーが 元々小田桐さんがやりたかったことですし 、ここでPオンで逃げるのはもったいない と言ってくれたおかげで残っているんです 。そういう意味でもキャストやスタッフの 皆さんが監督のためにと思ってくれている からこそ成り立っている作品だと思ってい ます。 ライター小松香

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