椿を見ながら“椿…三十郎、もうそろそろ四十郎ですが”というとぼけたセリフで笑わせる。

この作品は元々、かつて黒澤組のチーフ助監督であった堀川弘通の監督作品として黒澤が執筆した、山本周五郎原作の『日日平安』の脚本がベースになっている。『日日平安』は原作に比較的忠実に、気弱で腕もない主人公による殺陣のない時代劇としてシナリオ化されたが、東宝側が難色を示したため、この企画は実現しなかった。
その後、『用心棒』の興行的成功から、「『用心棒』の続編製作を」と東宝から依頼された黒澤は、日の目を見ずに眠っていた『日日平安』のシナリオを大幅に改変し、主役を腕の立つ三十郎に置き換えて『椿三十郎』としてシナリオ化した(共同執筆は小国英雄と菊島隆三)。なお、黒澤は『日日平安』の主役には小林桂樹かフランキー堺を想定しており、『椿三十郎』で小林が演じた侍の人物像には『日日平安』の主人公のイメージが残っている。

上映時間:96分 / 製作:1962年(日本) / 配給:東宝=黒澤プロ

【キャスト】
椿三十郎:三船敏郎
室戸半兵衛:仲代達矢
井坂伊織:加山雄三
睦田夫人:入江たか子
睦田(城代家老):伊藤雄之助
千鳥:団令子
黒藤(次席家老):志村喬
守島隼人:久保明
保川邦衛:田中邦衛
関口信吾:江原達怡

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